タイのお土産

2006年2月8日 日常
父がバンコクから帰国した。楽しかったらしい。
妹たちは日本からのお土産を喜んだらしい。
それは「かっぱえびせん」
向こうではとても高いらしいのです、日本のお菓子。
父はスナップ写真を三千円で売りつけられた、と笑った。彼が選んだ息子への土産は本が四冊。わたしへは象と仏像の置物。その象、牙を一本落としていた。でも、まぁ、そういうところもいいかな、と気に入りました。どうもありがとう、ダディ。

水汲み

2006年1月27日 日常
夢の中で、丸い棚田のように重なる神々しい朝の泉にいた。
水藻や小さな蓮が浮かんで、聖水を汲む作業を
誰かに教わりながら、ずいぶん長い時間そこで過ごした。
水を汲むには決まりとコツがあって、苦しくもなく、特別な感情はなく、やわらかく指示する声に従い水面を撫でて、他人の用途に合わせた神の水を掬う仕事を習った。激しさのない落ち着いた夢だった。無心を表すように透明だった。

Migration

2006年1月8日 日常
父がANAで佐賀へ飛んだ。
60歳の定年を迎え、一ヶ月の休みに入り
母の遺言である墓参りに祖父の姉の眠る墓を訪れている。
祖父は福岡の柳川の出身で、昔々熊本工業に勤めていた。
結核で早く亡くなった祖母は熊本市内の老舗の和菓子屋。
末っ子の母は体の弱かった祖母から離れ、乳児と、幼児期に子供のなかった佐賀のおばに預けられて育った。
戦前戦後にゴム製の長靴を履いていたことでもわかるように、厳しい時代にあったのに、やわらかく何不自由なく育ててくれた佐賀のおばに対する母の思いは格別だった。2004年の秋、母はひとり佐賀へ行く予定だったが多発性リンパ腫を発病。思いを遂げれず家族への遺言となってしまった。
今も夜中にキッチンやトイレを歩くと、まだまだ無念そうな母の気配を感じる。

美しいお経

2005年12月19日 日常
ひどい地吹雪の中、一寸先は闇を感じながら運転した。
大型トラックと大型トラックがぶつかって道が遮られていた。
あと三分早く出ていたら、わたしたちは死んでいた。
行きも帰りも衝突事故を見かけた、ひどい悪路と天候だった。
山間地で編集会議を兼ねた師走恒例のすき焼き忘年会があって
夜九時に帰宅。ガードレールのない沢づたいの道を走る帰り、一瞬風が止み地吹雪が切れたとき、遠く漆黒の闇をバックにゆらゆらと数人の落ち武者のような影が刀を抜いて浮かび上がって驚いた。待ち人を斬ろうと長年待っているような怨念溢れる迫力にゾッとして息を呑んだ。よくみれば枯れたススキの、千年も立っているかのような風情に顔がないのが不思議なほどだった。
あしたも会議が二本。やる気はどこに行った?
今日はデスクで何だか無性にだるかった。
一年一回?あるかないかのトーンの落ちた一日。
今夜は父が大きなソーセージと野菜のコンソメ煮を
作ってくれたのだが、温かくてとても美味しかった。
こんなレシピをどこで覚えたんだろう。
野菜をコトコト煮込んだスープはとても体によい気がした。

Big Diamond

2005年11月16日 日常
きのうNHKで見た清子さまは、
とても清清しくクリアで美しく女性らしかった。
黒田さんのバチ!バチ!バチ!と繰り返された
激しいまばたきと、右に大きく歪んだ口元が
福田元官房長官ばりで気になったが
ひどく緊張していたようで
バードウォッチングするVTRでは仲睦まじく気さくな笑顔を彼女に向けていた。
華はないけれど、自然でのびのび根がしっかり張っている清子さまに好感が沸いた。
小さな真珠が内面も充実してツヤツヤと輝きを増さずにはいられないようだった。
ふたりが願う瑞々しい静かな家庭が、可能なだけ長くその手にあるように。
幸せになって欲しい、と思った。

おでん

2005年11月16日 日常
きのう「おでん」をたくさん作ったら
ふうふうと美味しくて♪美味しくて♪
きょうになって味が浸み込んだ大根が
また美味しくて♪幸せな冬のあつあつおでん。
ふうふうーーー。

アンバランス

2005年10月25日 日常
アンバランス
なぜ、母がいないのだろう。
ずっと、母の姿が見えない。
ただ、顔が見たい。

三味線

2005年8月4日 日常
疲れている。毎日時間が足りない。長い。
意識が荒れないよう気をつけよう。
仕事で芸者さんの話を何度も聞いていたら
三味線を胸に抱いてみたくなった。

四方党由姫

2005年7月30日 日常
man「Can you speak English?」
me「A little.」
man「あなた中国人ですか?」
me「いえ、違いますよ。この辺のひと。」
man「それにしても、おかしいなぁ、、、。」と、きのうの話。

浴衣

2005年7月25日 日常
昨年夏、横浜の友人に反物で頼んでいた
浴衣が出来上がって今日届いた。うれしい。
飽きの来ない紺白のとんぼ柄。ステキ。
息子は相撲の紺白の北天祐柄。かわいい。
早速ふたりで着てみた。今年の夏は、街を闊歩しよう。
浴衣三昧。下駄三昧。この頃、ずっと「藍」に好反応。
だって、あたくし日本人ですもの。

intel2

2005年7月18日 日常
え?帰りの船、、、ない。
あー!あんなとこに、、、ぅぅ。

intel

2005年7月17日 日常
黎明の発言:ハロー!やっぱり地球はうつくしい。
月は寒いよ。帰ったら、温かくて美味しいものが食べたい。
そんで、すぐに好きなところに引越ししましょう。
ちまちま生きても、つまらない。
大丈夫、何とかなるから。

CHACOK

2005年7月4日 日常
シャコックのワンピースをもらった。8万円もしたという話。
惚れて買った本人は、とても着れるデザインでなく
たしかに、16世紀のフランスの女性みたい。
試着したら山本未来に似てる、だって。
この頃なんだか頻繁に言われるけど、彼女テレビに出てるのかな。
蔵元・阿左美冷蔵
埼玉県秩父郡皆野町にある氷やさんの、昔ながらのキャラメルというコクのありそうなカキ氷は、とても美味しそう。ステキな黒塗りの木の器に、まるーくてんこ盛りで500円。行きたーい。

イイーTC

2005年6月20日 日常
高速料金もかさみ、昨年からつけたかった
待望のETCをつけ、母の病院に走った。
時速140km、ブォーブォー車を泣かせて
ごぼう抜きにしていたお兄ちゃんが、料金所で5台後ろに。
彼は悶々として、もっとムキになって抜いていった。
きみもスマートなETCにすればいいじゃんか。
ノンストップでご満悦。通勤時間帯が土日も利いて50%OFF、言うことなし。
93歳の東京の祖母は、ジャック・ラッセル・テリア二匹にご飯を作って毎日食べさせる。見てたら、鯛をほぐして桜海老と白子を混ぜ、みじん切りの人参とタマゴと胡麻と栄養剤を調合。その辺りの赤ちゃんが食べる離乳食よか、すんごい豪華なメシ。ステンレスの小皿に盛り付けられる音で、子犬が待ち切れずクッキング中のおばあちゃんにワンワンビョンビョン群がり、思わず祖母倒れかける。

眠っている間に

2005年6月5日 日常
この頃、いつも夜の国際空港にいる。たったの、ひとり。
帽子をかぶり小ぶりなスーツケースを引く
外国人のパイロットがニ、三人でおしゃべりしながら
ちっとも問題なさそうに構内を歩いているのが、目の端に映る。わたしは最終便まで小さなトラブルが続いて、なかなか飛行機に乗れない。出発を交渉しながら、解決に回る。タクシーを飛ばす。また、何かが起きる。遅れる。途方にくれる。めげないで、明日を思案する。やれやれ、と繰り返される夢。夢。同じような夢。

静かな夜

2005年5月22日 日常
「おかあさん、雨の音がするよ。」
屋根裏にのぼっていた息子が、下に声を投げた。
午後からずっと、ポツンポツンと落ちていたのに
長い時間をかけて、たまらなくなったように
とうとう雨が降り出した。
なんだか地球の呼吸が聞こえそうな親密な日。
やわらかに降る、静かな雨。萌え出した緑を諭すように、
理性的でやさしい。混雑しだした冬物の服をしまいながら、わたしは掃除を続ける。
そう、お昼に見かけたアリのように黙々と生活のメンテナンスをしなくちゃいけない。

The Last Tour on Earth

2005年5月22日 日常
日々是好日、風が吹き抜ける。
おいしい空気。透明で少し冷たい。
トクトクとカラダに血が流れる。
桜の木の下、日常に悩みを抱えるまじめな蟻が
せっせと何かを運んでいる。とても急いでいる。
キリギリスがバイオリンを抱え、ライブへ走る。
セックスの後のように、わたしの内側も外側も静かだ。
立ち尽くして感じる地球は、とても美しい。

Marilyn Manson
Last Day on Earth

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