母の病気

2004年9月24日
 フランスから戻って起きてから夕方、調子の悪い母のお腹を触った。

かなり大きな、しこりがあった。とても硬かった。

MRIを撮ったところ

「リンパ腺の癌かもしれない。」と、わたしの渡仏中にDrに伝えられた、と言った。

体中に走るリンパ腺が悪性の癌だったら、一体どうなる。

たとえ良性でも、あんなに大きな腫瘍を取って体力が持つだろうか。

母は、痛みに攻められるリュウマチを患った。

強いステロイドを飲み続けて、一年が過ぎた。

今回の腫瘍についてDrの紹介状の郵送を待っていたが

今夜の夕食で相談して、入院の準備をした。

朝早く、父が連れて行く。

彼女の生命にかかわる決定的なことが

わかったわけではないけれど

母の人生で繰り返される呼吸を思いつめると、涙がこぼれる。

一生懸命生きた人生の終盤に、そんなに病気に弄ばれなくてはいけないのか。

もうすぐ、午前三時。

眠れない。眠らなければいけない。

階下から、物音がする。早足だ。

そう、父も眠っていない。

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