オバサンの子供がようやく結婚したらしく、
待ちぼうけのコマが進んだことが自慢気だった。
上にいる兄弟を越して男子26歳？ふうん、と思った。
確かに無性に結婚したくなるときがある。
指輪やブーケ、結婚式に憧れたりして
愛情を確認し合うことはお座成り。
しっかり見たいところを見ない。
悪い匂いはスルー、真摯に受け止めない。で、走り込む。
愛情なるものを静かに熟成、醸成しつつならば
まぁ、よかったけど。
呆れることに『恋』は食事のように貪っただけ。
わたしの頭はそういう土壌を欠いて歳をとったので、順番が悪かったな、と思う。
二人で生きることの不安に怯えるか、
愛を知り過ぎた男って売れ残っているなぁ。
ああ、このわたしもか。
いや、今は違う。わたしに不安はない。
息の詰まらない空気を持って一緒に生きていきたいし、
母を失い、そういう術がわかって来た。
そう、ようやくのこと。
今は自分が好きな男、人、成就させたい出逢いを選ぶ目が出てきたことを感じる。
だから、自分の価値観として「一流の人」がいる場所を求め、
出逢いのシャワーを浴び続けるって大事なんだと思う。
自分のことがよくわかるし、磨かれるし、余計なものが削がれる。
人間として欲しい、憧れるスタイル、生き方。くっきりしたYES、NOの端境。
その輪郭がクッキリ、ハッキリすることで出逢いでの嗅覚が鋭くなったのだ。
この頃、私生活の中で「いい娘」に出会うとヘッドハンティングしそうになる。
「今の仕事に満足しているか、月給はどれぐらいか。本当の夢は何なのか。」
9月はドコモの受付で、はたまた北京のホテルでイイ！と思う女の子がいた。
しばらく引き抜きたい出逢いなどは、その後想像の中で繁殖して増殖されて
仮定して架空の面接を、頭の中で繰り返し現実と行き交いす。
たぶんとうめん再婚も、家庭生活も。
そういう時期なの、いい意味で。たぶん、きっと。
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