能楽

2006年11月23日 お仕事
一日お能の席に就いていた。仕事。
能の囃し方が
高砂の謡いのご唱和を誘った。
会場に参列した約150人の声がそぞろに響き渡るホールは
幻想的に見え、古楽に包まれたわたしは
時限を越えて四季の彩りに包まれていただろう倭国の美しさを
「唄」の昇りつめる天井の空気にチラチラと感じていた。
資本主義を走らせようと、生活が踊ろうとも
脈々と流れるゆく時間。切れ間ない歴史の上に「今」がある。
演じられる間合い、足元、肌や目に焼き付く日本の神秘的な精神の美しさ。
ああ、もっとそれが知りたい。その中で俯いて、ただ佇んで受け止めていたい。
シャワーを浴びるように。身を任せるように。

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