寸志の二級酒を二本買いに通りすがりの酒屋に入ったら
レジ脇に息子の大好きな下駄が無造作に並んでいた。
不思議に思って伺うと、昔々うちは下駄工場だったんです、という。いくらですか?と尋ねると、古くて値段なんてないし壊れても修理できる人もないので500円でいいですよ、と答えた。地場産業がしっかりした頃の日本製の下駄を息子にひとつ、わたしにひとつ合計千円也。

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