渡辺淳一が書いた本で、三島由紀夫でいう「夏子の冒険」のように好きな本。
わたしの中に主人公の烈しい姿が20年以上、残像で息づく。
初めてのヨーロッパ旅行の帰りに、凍てつく小窓から見下ろしたシベリアの
圧倒的な厳しさを眺めながら、もしも自殺を決意するような事態になったら
マンモスのようにここに入って、誰に触れられることなくずっと冷凍されたい、と思った。
歩き続け、阿寒に果てたあの主人公のように。真っ赤なコート一枚をただ羽織って。
そう、いまのところ。わたしは、どんな風にも生きることができる。
親になって自殺というジョーカーが笑うような手札は、もう持たないけれど。
わたしの中に主人公の烈しい姿が20年以上、残像で息づく。
初めてのヨーロッパ旅行の帰りに、凍てつく小窓から見下ろしたシベリアの
圧倒的な厳しさを眺めながら、もしも自殺を決意するような事態になったら
マンモスのようにここに入って、誰に触れられることなくずっと冷凍されたい、と思った。
歩き続け、阿寒に果てたあの主人公のように。真っ赤なコート一枚をただ羽織って。
そう、いまのところ。わたしは、どんな風にも生きることができる。
親になって自殺というジョーカーが笑うような手札は、もう持たないけれど。
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