Le Petit Prince

2005年5月18日 恋愛
病気で休んだ息子より、昏々と眠っていた。
平たい小石が上手にふたつ乗っかったように、瞼が重かった。
わたしの名を繰り返し呼ぶ父の強い声が
ココロとカラダを深く捕らえている「沼」から
ずるずると意識を引きずり出した。出たくなかった。
這うように起きたら、目の後ろから右側に偏頭痛が長く続いた。

気忙しくて一切シャットダウンしていた部分。
「長く完璧な静けさ」に彼らが疑問を唱え出した。

どうかした?
復路、友人のダニエルが操縦中、エンジンとプロペラが止まり
とうもろこし畑に不時着。
デッドゾーンを味わった、と飛行機クラブで遊ぶザビスケからのメール。
あまりムリしないで、悲しみで仕事に走らないで、とあった。

マコ監督からも連絡があった。心に張っているピシッとした旋律。
彼との会話は、極上の時間。毎度味わったことのない安堵に包まれる。
ほんと稀有なひと。こんな正しいひといない、と思う。

ゆうべから息子に星の王子さまを読み始めた。
”恋は静かに淡々と力ずくで”と、頭をかすめてわたしの声が、はたと止まる。
絵がない本なのに「ねぇ、続けて。」と、息子にせがまれ続きを拾った。

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